2024年4月9日
24Bの皆様、Congratulations!ようこそ東工大へ。受験が終わってほっとしているかもしれませんが、あなたはすぐに系所属という名の次なる戦争に足を踏み入れることになります。でも東工大に入ったばかりで系所属なんてよく分からない…そんなあなたのために、系所属についての説明と、系所属点を稼ぐ上で個人的におすすめな授業を紹介します!
※今年は去年と事情が異なる場合があります。
1.系所属って?
2.系所属点って?
3.系所属点を稼ぐには
4.おわりに
系所属とは、1年生が2年生に進級するときに他大学でいうところの学科に相当する「系」に所属することです。皆さんが東工大に合格した際に決まったのは他大学でいうところの学部に相当する「学院」ですから、自分のやりたい学問を勉強するためにはこの系所属でその学問を取り扱う系に所属しなくてはなりません。
このとき所属する系は基本的には自分の所属する学院の系になります(所属する学院外の系に所属する「転院」という制度もあります)。東工大受験のときのように、系に志望順をつけて系所属点(後述)が高い人から順に志望の系に割り振られます。
ちなみに、この系所属は1年生なら誰でもできるというわけではありません。規定された数の単位を取得しなければ系所属の資格は得られません。こうなるといわゆる留年ということになります。この詳しい条件は入学式で配られる学修案内をご覧ください。東工大ホームページからも確認できます。
系所属を左右する系所属点の計算方法を説明します。まず、東工大の授業には卒業するためには必ず単位を取らなければいけない「必修科目」と、そうではない「選択科目」の2種類があります。また、成績のつき方にも100点満点で点数がつけられる「点数科目」と、合格か不合格かだけ決まる「合否科目」があります。系所属点は、点数科目のみに着目した場合の「必修科目の上位17単位の成績と選択科目の上位14単位の成績の総和」というように決められています。つまり、系所属点は3100点満点ということです。(ちなみに私は系所属点で2977点を取り情報工学系に行きました)。
必修科目はほとんど履修を自分でどうこうすることはできませんが(文系教養科目はある程度自分で選ぶことはできます)、選択科目は自分で自由に履修を決めることができるため、系所属点を稼ぐ上で特に戦略が出やすいものです。ここで、系所属点稼ぎにおすすめの科目をいくつか紹介します。
インターネットやコンピュータに関するリテラシー、それと数式を綺麗に出力できる理系学生必須のツール「LaTeX」を学べます。先生にもよりますが基本的にいい成績がくるとして人気の授業です。
情報リテラシの派生系のような授業で、Pythonを用いたプログラミングを勉強します。基礎から丁寧に教えてくれるのでプログラミング初心者でも安心してプログラミングに触れることができますし、情報リテラシー同様成績がよくくると言われています。
科学の営みが環境に及ぼす影響について70周年記念講堂で講演を聞きます。授業の内容は若干退屈だという声もありますが、点数がくるとして人気の授業です。
健康について学ぶ、いわゆる保健体育です。数学や物理など殺伐としたガチガチの学問とは異なり結構ゆるふわな授業で、おすすめです。
物理の実験をする授業です。コロナの煽りを受けて実験が簡略化され、超短い時間で実験が終わり点数もおいしいとして非常に人気の授業です。履修するには期間中にアンケートに回答しないといけなく、その期間も結構短いので毎回逃してしまう人がいます。しかもアンケートに答えた上で抽選があり、それに当たらなくては履修することができません。それくらい人気です。アンケートは教務Webから回答できるので機を逃さないようにしましょう。
体育の授業です。スポーツをします。唯一のスポーツの授業なのもそうですし先生自身がウェルネスはいい成績がつくと言う通り点数も非常においしいので、とても人気です。そのせいで大抵の場合人が溢れて、その場でじゃんけんをして勝たないと履修することができません。
TOEIC対策のテキストを先生と一緒に進めます。内容的にはそんなに難しくないですし、東工大にはTOEICのL&Rで875点以上を取ると必修の英語の授業が100点換算で免除になるという制度もあるのでそれの対策も兼ねて履修する人が多くいます。
TOEFLの対策をします。TOEFLは1年後期の必修英語のクラスを決定するために1年生全員が受けさせられる(一応サボることもできはする)ので、その対策にもなりますし、特にMark先生の授業は点数もくるし楽しいということでとても人気で、抽選になるほどです。
英語のスピーキングの授業です。スピーキングは入試科目に無いから慣れてなくて受けるという人もいますし、大学院からは授業が全て英語で行われるのでそれに備えて英語力を高めるために受ける人もいます。TOEFL対策と同じくMark先生が大変人気となっています。
グループに分かれて世界の色々な国の諸問題について英語で議論し発表する授業です。とても大変という話を聞きますがそれ相応に成績がよくつき、更にこの授業は単位数が2なのでGPAや系所属を一気に稼ぐことができます。
近年、系所属の情報が界隈に溜まってきたことで攻略法が知れ渡り、系に所属するために取らなくてはいけない系所属点がめちゃくちゃインフレしています。例えば今年は数学系に所属するためには2900点弱(めちゃくちゃ高い)を取らないと入れなかったと聞きます。新入生の皆さんは志望の系に行けるようによく情報を集めましょう。それでは1年後に皆さんが志望通り系に所属できますように!