2025年9月30日
こんにちは!TPGのリーダーの伊藤です。
今回は、2年生の勉強紹介ブログということで、TPGに所属している現3年生に、2年生の授業で印象に残ったものを答えてもらいました!
全部の系を取り扱えているわけではないですが、ぜひ系所属などの参考やモチベーションにしてみてください!
紹介系:
理学院:数学系、地球惑星科学系
工学院:情報通信系、システム制御系、経営工学系
情報理工学院:情報工学系
物質理工学院:応用化学系、材料系
環境・社会理工学院:建築学系
生命理工学院:なし
どんなことしてる?
解析・幾何(位相)・代数からなる現代数学の基礎を定義→命題→証明といった数学科らしい流れで学ぶ。高校数学やB1の数学と比べてより厳密で抽象的。
1年間の感想
出席・課題などはほぼない(あっても得単だけ目指すなら無視できる)ので、数学のモチベが低い時期は堕落する。逆に言えば拘束は少ないので自由に勉強したいことを勉強できる。
授業紹介
「代数学概論第三・四」
群論を学ぶ。群論とは、集合の中に逆元・単位元の存在と結合則が成り立つ演算だけを仮定した”群”というものの性質を学ぶ分野(普段扱う実数は演算が二つ+×あったり交換則が成り立ったりするので群の条件よりずっと強い)。このような緩い仮定から、その群の元の個数が分かれば群の性質は高々数種類のどれかに分類される(!)等強い主張が導かれるのが面白い。対称性とも関連がある。対称性は群で記述される。
どんなことしてる?
地球惑星科学は, 数学や物理, 化学をはじめとする様々な基礎ツールを駆使して地球と惑星を解き明かす学際的な学問です. 2年生では主に基礎ツール, 実験法の修得, 3年生でより専門的な内容に入ります.
1年間の感想
おかげさまで地球惑星科学系の授業を楽しむことができました. 特に, 地惑巡検の経験は一生の宝物となるでしょう.
授業紹介
「地惑巡検」
最も印象に残った1科目は地惑巡検(EPS.L220)です. 何と授業の一環で海外経験をすることができます! およそ1週間の間, アメリカ合衆国西海岸又はハワイに滞在し, 地形を観察するとともに構造発達史を考察します. 2024年度の23Bは西海岸方面で, デスバレー, メテオクレーター, グランドキャニオンを含む有名地の形成過程について考察しました.
どんなことしてる?
信号処理や通信に関する基礎的な知識から、これらの分野で重要となるフーリエ変換や符号理論などの数学的な知識を勉強します。他にも、確率論やオートマトン理論を学んだり、ゴリゴリにC言語でプログラミングをしたりします。
1年間の感想
水曜日が全休で楽しかったです。ただしプログラミングがさっぱりの人は地獄を見ます。
授業紹介
「プログラミング基礎・発展」、「情報通信実験1・2」
必修で書くクオーターに1つずつ開講される「プログラミング基礎・発展」、「情報通信実験1・2」は主にC言語(後半から自由な言語になる)でゴリゴリにプログラミングをするので、友達と協力して乗り切りましょう。確率統計や暗号化符号化、オートマトンなどけっこうおもしろい授業が多いです。
どんなことしてる?
システム制御はサイバー空間とフィジカル空間をつなげるシステムを構築することや、その制御を行なうことを目的として学問です。2年ではその基礎知識について学びます。
1年間の感想
ホワイトシス制と言われる理由がわかり、決して簡単な授業ばかりではないが実験もなくゆるめの日々を送った。システム制御系で学ぶ内容は機械系に近いかもしれないがよりソフトウェアに近い。
授業紹介
「フィードバック制御」
古典的な制御であるフィードバック制御について学ぶ。スライドをメインに授業後半の演習で理解度を確認して行なっていく。2年生の専門科目の中だシステム制御系らしい授業であり面白い。授業の中の雑談では実際のシステムの例や研究についてを聞くことができる。
どんなことしてる?
数理最適化・経済学・人間工学・マーケティングなどなど、工学的な知識を生かしたうえでそれを現場に活用する、というような感じでいろんな学問を取り扱う。経営工学系って名前の割には結構数学する
1年間の感想
数学ないと思ったのに工学院で一番数学の授業が多かったのがつらかったです。
授業紹介
「非協力ゲーム理論」
よく聞く「囚人のジレンマ」などの非協力ゲームのナッシュ均衡(すべての人間が合理的な選択をしたらどうなるか?)というようなことを考える授業でした。内容は難しかったけど、理解出来たらすっきりするし面白かったなと思います。
どんなことしてる?
情報基盤・情報システムを支える理論・技術をハードウェア・ソフトウェア・人工知能の面から学んでいきます。
プログラミング言語としては、C・R・Racket・Java・pythonなどを主に扱います。
1年間の感想
ホワイトと聞いていましたが、研究室所属にGPTを用いるため、頑張るなら56単位取ることがほぼ前提になってしまうのが辛いです。しかも院試でGPAを使うので、単位数を稼ぎつつ良い点をとらなければいけないという苦行😭ただ授業の質は比較的高く、slackチャンネル等もあるので質問環境が整っているのが嬉しいです。
授業紹介
「アセンブリ言語」
出席・期末なし期末課題一発の授業。機械語命令、バイナリ表現、基本的な計算機アーキテクチャなどを学んだ。期末期間に課題を残してしまったので地獄を見たが、要領がいい人は早めに終わらせていた。コンピュータアーキテクチャについて詳しくなかったため苦労したが、先生の質問対応が迅速で丁寧だった。要件をちゃんと実装すれば、しっかり評価してもらえる。
どんなことしてる?
1年の時に学習した化学基礎の範囲を含めて復習から始まり化学を学ぶ。有機、無機、量子化学、物理化学、化学工学、高分子などの分野の講義があり、自分で選択。
1年間の感想
実験レポートに追われていた。他系と違うと感じるのは、1単位の講義がほとんどなこと。講義をとるほど、試験の数は増えるけど、授業の履修の取捨選択はしやすい。
授業紹介
「応用化学実験第一・第二」
1テーマにつき4回実験がありペアで行う。分野が分かれていないから、有機・無機・電気化学など様々な実験ができ、測定装置の使い方もいくつか学べる。計画書とレポートの作成、データの整理に時間を取られるきつさはもちろんあるが、合成や分析など実験らしい実験ができることが楽しいと感じた。
どんなことしてる?
主に物理化学。量子化学や熱力学、統計力学なども学ぶ。実験では大きく有機(ポリマー)/無機(セラミックス)/金属に分かれ、試料の作製やその物性測定、データ処理などを中心に行う。
学問領域を応化と比較するなら、材料の方が固体材料に偏っている傾向がある。研究室は似通っているのであくまで傾向程度。
1年間の感想
実験レポートは大変だった。とはいえちゃんと計画を立てれば問題なくこなせる範囲だと思う。タスクを溜めるタイプだと睡眠が減る
授業紹介
「セラミックスプロセシング」
全体的に理学的な講義が多く、量子関連を中心に理解しづらい内容も多いため、せっかくなので工学寄りの科目を紹介。目的のセラミックスを作るため原料に何を選定するか、何を添加しどう加工し焼成するかといった実際の工業的プロセスを知る。学んだ知識を最終的にどう応用するかの視界が開けた。
どんなことしてる?
建築や都市環境のための「実学」的な側面が大きい。学部2年生では構造、意匠、計画、設備などの分野を幅広く学ぶ。強いて言えば数学や力学に近い科目が多いが、建築に興味さえあれば、自分の得意な領域で輝ける(はず)。
1年間の感想
個人で一台ずつ製図台が与えられるのは便利で良かった。
授業紹介
「設計製図第一・第二」
それぞれトレース課題→設計課題の順に図面や模型を作成し、座学で学んだ内容を設計を通してアウトプットする機会となっている。2年生ではスケール感などを身につけるためにアナログで行われる。 主に前期に木造を、後期にS造・RC造を取り扱う。
いかがだったでしょうか。この記事が少しでも今後の勉強のモチベーションになったり、系を選ぶ参考になっていたりしたら幸いです。
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